タイ④ この旅の不思議だったこと

不思議だったこと。


バンコクで私が10年ぶりに訪れたいと思っていたNGOは、実は私がそれとは知らず2年前に訪れていた場所だったこと。


バンコクで喧騒と排気ガスに疲弊し、「とにかく静かで心安らぐ場所に行きたい」と思った数時間後に泊めてもらったロシア人の友人宅は、バンコク中心部にありながら高層マンションの26階、この世の世界とは思えないくらいのアートや仏像、クリスタルに囲まれた静かな聖地だったこと。


そのロシア人の友人宅は、10年前に私が好きな人と訪れた場所の、まさに隣の隣のマンションだったこと。


その友人宅があるバンコクのナナ駅に滞在した2日の間に、2年前まさにナナ駅でお会いした日本人の知人から、実に1年ぶりに連絡をもらったこと。
(向こうはたまたま「その日に」私に連絡をしようと思ったとのこと)


クラビのトンサイビーチで、岩場付近で泳いでいる間に眼鏡を紛失したこと。
(ビニール袋にいれた荷物の中で無くしたのは何故か眼鏡だけだった)
その後分かったのは、その1ヶ月前に、知人の盲目クライマーが、まさにそのトンサイビーチでクライミングしていたということ。


クラビのアオナンビーチで、一人でいるのが少し寂しくなりかけ、「誰かにであいたい」と思ったら、直後に現地の人から声をかけられ、一緒に食事をすることになったこと。


クラビにいる間に、自分のやりたいことがどんどん湧き上がってきて、絵に描いているうちに、そのやりたかったことやライフスタイルは、まさに10年前に好きだった人がやっていたことだったと、気づいたこと。


タイ滞在最後の日に、空港までの早朝移動をどうしようかと考えあぐねていたら、滞在先の団体スタッフが、車で送ってくれることになったこと。その車の中で、寺院学校の話やインド、チベットに至るまで、これからに繋がる印象的な大切な話を、沢山聞けたこと。



純度が高く
自分がどんどん削ぎ落とされ
「これが私」というもの、
変わらない透明な水晶のような私が
現れてくると、現実もそれに呼応する。

望みや願いは、内から沸き起こるのか、
それとも外からもたらされるのか…
どちらも変わらない。
ただ真正なものは、目に見えない粒子や光の波長として、
この宇宙を飛び交っている。
誰かが何かを想う時、その何かがその人の元へ訪れ、
誰かが誰かを想う時、その人もその人を想っていたりする。
まさにこの世界は、電波のように色んな粒子が行き交っている…


自分に純粋になると
自分と似た波長を持つ、もしくは似たスピリットを持つ
大切な人とも出逢う。
出逢うスピードがどんどん早くなる。
自分に忠実でさえあれば。
自分の中の原石の光さえ見失わなければ。
似た波長は響き合う。

そして
どうも
大いなるシナリオの上に、私たちは生きている。
全て定められていたかのよう。
布石が置かれ、過去が既に未来の赴きを示唆している。
大きな地図の上で、私たち、
うろちょろとしながら、
この世界の作家の意図通り、いや、
時に登場人物達は作家の意図さえ超えて、
今回の人生で辿り着きたかった場所へと、
運ばれてゆく。



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